映画のこととか趣味の話 KOJIFBLOG

成龍(ジャッキー・チェン)/新日本プロレス/キン肉マンなど趣味の話をします。

≪新日暗黒期日記 その①≫

≪新日暗黒期日記 その①≫

'03 1/8 (水)
1/4新日本プロレス東京ドーム大会、ビデオ観る。
僕はタネも仕掛けも知っている手品を観ている。...
永田裕志vsJ・バーネット。開始早々のハイキックも勝敗も、すべての仕掛けは解っている。
“なんちゃって格闘技戦”この出し物はもう何度も観てきた。見飽きた。
僕が寝るのも仕方ない。こんなに退屈な事はない。
友人K・Iの話しだと、キーワードは「騙す」ことらしい。
あぁ、なるほど。いい話しを聞いた。
力道山ジャイアント馬場アントニオ猪木UWFも、
ウマク騙してくれた。恨んではいない、
寧ろ感謝している。
Mr.マリックはTVで手品のタネを明かし、NHKの番組内で「新しいものを作るときには、壊してから作るということも必要だと思うので。」とコメント。より大きな驚きを提供するための、タネ明かし。
1/4東京ドーム、今大会出場選手のレガース着用率は約44%。14人もの選手がレガースを着用していた。ここまでくると真壁伸也ラリアットの方が新鮮に映る。今のプロレス界、キックを使うヤツはバカだ。無個性だ。(橋本除く)
猪木と新間寿のキーワードは「怒り」。新日本は今後も“なんちゃって格闘技”路線を突き進むらしい。
僕はタネも仕掛けも知っている。だからこそ、解らない仕掛けには一般人以上に驚く。感動、興奮する。
さぁ、騙してくれ。

'02 10/12 (土)
新日本プロレス、キング・オブ・スポーツは、キングでもスポーツでもなくなった。
K・Iに誘われて新日本後楽園大会を観戦。7000円。ドーム大会ではない後楽園大会は、素顔の新日本。
平成12年10月9日 健介vs川田、以来の生観戦。僕の中の新日本は、あそこでストップしている。
白浪5人男と呼ばれた橋本、武藤、蝶野、馳、健介。この中で今日出場するのは、蝶野だけ。(健介も退団を表明。)新日本には、もう誰もいなくなってしまった。もっと言ってしまうと、長州力もいない。
新日本関係者にHP用インタビューを受けて、僕はこう言った。
「新日本にはマット界をリードし続けてほしい。」
だけどリードし続けてきた新日本も、いつのまにか周回遅れの老舗の味になってしまった。
K-DOJOの後楽園大会でも入場ゲートと花道、大型モニターを設置しているのに、
ドーム大会でも花道を作らない馬場全日本プロレスみたいになってしまった。僕が嫌いだった馬場全日本。
セミファイナルは、蝶野、天山組vs越中後藤組。テーマの無い賞味期限切れカード。
蝶野はケンカキックを2,3発出しただけだった。
今年のG1優勝後「このリングは年間130~150、毎日闘い抜いた人間の戦場だ。テメーらみたいに月1回や2回?テメーら闘いじゃねえんだ。」そう叫んだ蝶野。
ドームにはドーム級のファイトがあるらしいけど、今日は後楽園スケールのファイト。
「実のない何百試合」。
メインエベントは、中西、ウルフ組vs棚橋、健想組。スーパースター不在のメインエベント。不器用だらけのメインエベント。
スポーツでも芸能でもないプロレス、本当に
ここには勝負論も華々しさも無い。
まだ、あぐらをかいている新日本。
帰り、週刊プロレス前編集長 浜部良典に会った。
写真を頼むと
「俺なんかと撮ってどーするの?」
笑顔で答えた。
先代ターザン山本が「動」の編集長ならば、
浜辺さんは「静」の編集長になる。
この人は、プロレス界の良心。
少し救われた気がした。

 

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